(株)Finatextホールディングス【4419】
2025年2月財務・株価分析
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何があったのか? - 四半期決算、好決算も直後12%下落
2025年2月14日に2025年3月期第3クォーター決算を公表。ほぼ同時に通期予想の上方修正を発表。四半期決算自体の内容も好決算と言える内容であったが、上方修正後の業績予想が市場の失望を買ったのか、週明けの2月17日は終値が12%弱下落。2/22現在、依然として上値重い展開が続く。

業績はどうなのか - 四半期ベースで成長鈍化とみえなくもない
期別推移では素晴らしい成長ペースで、以下にもグロース銘柄といったところである。

他方、四半期でみると2024年3月期3Qから1年間成長鈍化したと見えなくもない。売上のボラティリティが大きいビジネスであることから、2024年3月期3~4Qがたまたま大きく跳ねただけとも言えるが、意見は分かれるところだろう。

固定費の爆発力に期待したい銘柄
現在PER70-90倍付近で推移し、成長鈍化に対する風当たりが強く出るのは当然の結果である。あるいは、前回四半期決算では逆の展開(大きく上昇した)であったことが、素人筋を引き寄せ一過性のバブルを作ってしまった可能性も考えられる。
現段階の時価総額でPER20倍水準に至るには、純利益にして20億円程度必要である。足下の利益水準からすると遠い値であるが、小売や流通などの業種と異なり、固定費が中心のビジネスである(この点は、四半期決算推移を見てもよくわかる)。
よって、利益15億円を増やすために売上を100億円や150億円など増やす必要もなく、売上純増の効果がそのまま利益増につながりやすい。そういう意味では、期待される利益水準へ到達する日もさほど遠くないのかもしれない。

表面上の成長鈍化が決定的となるか、2026年3月期決算は極めて重要な年になる
上述の通り、見方によっては成長鈍化とも見えなくもない。そういう意味で、この四半期決算によりギャンブル性は高まったと言える。
2026年3月期で成長鈍化を裏付ける決算が少しでも出ようものなら、現在700円台の株価からさらに下を見ることになるだろう。
経営陣は強気のコメントを公表しているが、話半分に聞きつつ、冷静に四半期推移を追っていきたい。